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昨年は、教室にとって変化の年であり、熱心な生徒さんたちに囲まれ、たくさんの刺激を受けた1年となりました。
今年も精進して参りますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。
1月5日、全国の池坊門弟が京都に集い、新春はついけ初生け式が行われました。
池坊専好次期家元が円満な世の中になることを祈念されると共に、8歳から96歳までの門弟が、今年1年の精進を誓いました。
池坊公式ホームページより
「陰の花水仙に限る」
池坊の伝書のことばです。
日本のさむい冬に咲く、貴重な花として、池坊では大切にしてきました。
楚々とした美しい花に、生徒さんも皆、こころを合わせて向き合いました。
はじめは剣山ですが、竹筒にいけられるよう、毎冬、お稽古を積んでいきます。
冬しかいけられない水仙。
それでも、また来年も、再来年も、会えます。
9月23,24日に東京池坊会館にて、「男花展 2017」が開催されました。
当教室からもいけばな男子が出瓶!
終始、おだやかな雰囲気ながらも、みなさん真剣に生け込みしていました。
出瓶者は、30,40代の方が多めに感じました。
教授者からはじめたばかりのかたまで、自由花、生花、立花と、どれも力作揃い。
力強さ、おおらかさ、端正さ、そして繊細さもありました。
年々、いけばなをたのしむ男性が増えています。
歴史ある池坊のすばらしさやたのしさを、女性はもちろんのこと、
もっともっと多くの男性に知っていただきたいです。
毎日通る道の、枝の葉の先が少し枯れ始め、「秋だなぁ」と感じたことはありませんか?
季節の移ろいを、もの言わぬ草木が、私たちに感じさせてくれるのです。
以前、お稽古でこんなことがありました。
「ひとり3本です」と声をかけると、
生徒さんたちはつぎつぎに枝を選び、持って行きました。
そして、最後にひとり分、3本だけが残りました。
他の生徒さんたちが選び取り終わるのをじっと待っていた生徒さんが、
さいごに残ったものを手に取りました。
茶色く枯れはじめている葉、ところどころ破けていたり。
残ったのはそんな枝でした。
それはみんなに選ばれなかった「のこりもの」かもしれません。
ですが、茶色くなった葉は、夏の終わりを感じさせ、
破けている葉は、風雨にも負けずに生きてきた月日を感じさせました。
長く学んでいるその生徒さんは、そのことをよく知っていて、
その枝から季節を感じたのでしょう。
いけあがった作品は、秋の風情が生かされ、
その葉が生きてきた風景が心に浮かぶようでした。
「どんな花であっても、それがそのとき一度きりの出会い」
私の師匠のことばです。
草木はいきものですから、まったく同じものはありません。
みずみずしさのあふれる色も、うつくしくならぶ葉も、
その虫食いも、その枯れ方も、もう二度と出会うことのないものです。
秋にはそんな出会いがたくさんあります。
みなさんも、草木との一期一会を、たのしんでみませんか?
9月23,24日、「秋の男花展2017」が開催されます。
出瓶者は男性の門弟のみ、というめずらしい花展です。
当教室からも、いけばな男子が出瓶します。
池坊東京会館ロビーにて、どなたでも観覧できますので、
いけばなを学ばれている方はもちろんのこと、
学んでいないけれど興味がある!という方も、ぜひ足をお運びください。
場所:池坊東京会館 1階ロビー JR御茶ノ水駅下車 お茶の水橋口 徒歩5分
展覧:23日 13:00~17:00 / 24日 9:00~15:00